従来の車のキーをドアのキーシリンダーに挿し込んで鍵を開ける方法から、リモコンキーのスイッチでドアをロックアンロックできるようになり、車に乗る時に鍵を開ける手間が無くなり、運転手はスムーズに車内に乗る事ができるようになりました。
しかし、リモコンキーが何かしらの原因で使用できなくなった場合はどのような対応をしればいいのでしょうか?
また、頻繁にある原因から稀に起きる症状などの解説とその対処法をご紹介致します。
1 リモコンキーとは?
まず、リモコンキーの仕組みを紹介致します。
なぜリモコンキーのロックアンロックのスイッチを押すだけでドアの鍵を開ける事ができるのでしょうか?
簡単に説明すると車の内部にイモビライザーという盗難防止装置の一つが搭載されていて、そのイモビライザー内部の暗号化されたIDとリモコンキー本体のIDが一致する事でドアの開閉を行っています。
このIDが一致しない場合=別のリモコンキーなどの場合はIDが一致せずドアが開かないという状態になります。
従来の板キー(ドアの鍵穴に挿し込んで開閉するタイプ)はキーシリンダーなどにキーの番号が打刻されていて確認する事ができれば複製を作る事が可能ですが近年の車両の盗難など簡単に複製できる板キーから複製を作る事ができない暗号化されたIDの送受信でロックアンロックする事ができるリモコンキーに変更されてきています。
2 リモコンキーが開かない原因とは
リモコンキーが開かない原因としてどのような原因があるのでしょうか?
1リモコンキーの電池切れ
リモコンキー内部に内蔵されている電池の電圧が低下する事で本来は反応するはずのスイッチが操作できなくなってしまいます。
電池の交換目安時期は1年から2年程と言われていますが、リモコンキーを使用する頻度によって消費する電力は変わってきます。
対処法としては、リモコンキーの反応は悪いと感じた時や交換目安時期の1年から2年に1度の定期的な交換をする事で対処できます。
2 バッテリー上がり
車のバッテリーが上がってしまった場合はバッテリーからの電力が供給されず電装系統が作動しません。
症状としてリモコンキーでドアのロック、アンロックができない、エンジンを始動する事ができない、室内灯、ヘッドライトなどの灯火類がつかないなどのその他電装関係全て機能しなくなってしまいます。
対処法として、バッテリー本体の原因であればバッテリーの交換をすれば電装系統は問題なく作動する為リモコンキーも使用する事ができます。
しかし、バッテリー本体の原因ではない場合は、その他の原因が考えられる為、ディーラーやショップで診断してもらいましょう。
- リモコンキー本体の故障
リモコンキー本体は内部に内蔵されているリモコン電池とイモビライザーに暗号化された電波を飛ばす為の基盤、ロック、アンロックのスイッチなどで構成されていますが、リモコンキー本体はとてもコンパクトな為ポケットにいれたまま洗濯機に入れてしまい水没させてしまったというケースが頻繁にあります。
基盤が水に浸かってしまう事によりリモコンキーの反応が悪い、反応せずドアが開かないという症状になった場合は対処法としてリモコンキー本体を交換する必要があります。
リモコンキー本体が水没してしまうと誤作動を起こす可能性が高く、車の近くにいた場合はスイッチを押していないのに勝手に扉が開いてしまっている、車内に鍵を置いて外にいたら鍵がかかってしまったなどと非常に危険な状態でもあります。
リモコンキー本体は交換する為には新品のリモコンキーを購入するだけでは使用する事はできません。
先程の車内にあるイモビライザーとリモコンキーのIDが一致する事で機能するものになるのでリモコンキー本体の登録作業が必要になります。
この作業はディーラーなどの専用の診断機を使用してIDの登録をする必要があるため、水没してしまった場合はディーラーに連絡して交換、登録作業をしてもらいましょう。
注意点として、リモコンキーの登録作業時はリモコンキーの情報が消去されてしまう為、リモコンキーをメインとサブの2つ所有している場合は2つ持って行く事を忘れないでください。
- コインパーキングのロック板
この症状はあまり少ない例の一つですが、一部コインパーキングでリモコンキーが作動しない、エンジンが始動できないという症状があります。
これはコインパーキングの駐車する場所のロック版の下に内蔵されている車両検知する装置からでる電波がイモビライザーとリモコンキーからでる電波と干渉する事で電波障害となり正常に認識する事ができず、反応しないという状態になってしまいます。
対処法としてはリモコンキーでの操作ができない場合はドアにリクエストスイッチがある場合はそのボタンでドアが開けられるか確認してみてください。
それでもあかない場合はドアの鍵穴にリモコンキーの板キーを直接使って開けましょう。
また、車内にはいる事ができてもエンジンが始動できない場合はプッシュスタート式の場合リモコンキーをスイッチに近づけて押すと始動する事ができます。
この症状はどの車種でも発生する訳ではなく、特定のメーカーや車種で起きる現象で、同様の症状になった場合はディーラーに連絡して相談しましょう。
このようにリモコンキーが使えなくなってしまう原因をいくつかご紹介致しましたが、比較的多い原因というのがリモコンキーの電池切れとバッテリー上がりによる電装系等が作動できずリモコンキーが反応しないという2つです。
この2つが原因だった場合の対処法を詳しくご紹介致します。
リモコンキーの電池切れだった時の対処法
自分の車のリモコンキーが電池切れだった場合はどのように交換すればいいのでしょうか?
ディーラー、ショップで交換をしてもらう
リモコンキーの内部の電池を交換する事で、リモコンキー本体に異常がなければ問題なく使用する事ができますが電池の種類や交換方法がわからないという方はディーラーやショップで交換される事をオススメ致します。
お店には各種類の電池を在庫している為、事前の電話は必要ですが交換作業的には2~3分程で終わる作業なため急な電池切れなどにも対応してもらえると思います。
また、工賃や部品代も比較的安く目安1000円程で交換してもらえる事もオススメの一つです。
自分で交換する
ディーラーやショップで交換する為に車を持っていくのが手間だ、工賃などを省き自分で交換して安く済ませたいという方は自分で交換されるのが一番安く済ます事ができます。
交換の方法はとても簡単で分解に必要な工具はマイナスドライバーとプラスドライバーがあれば交換する事ができます。
リモコンキーは基本的には本体の一部に溝があるのでその部分にマイナスドライバーを挿し込んで回せば分解する事ができます。
あとは電池を交換して分解した逆の手順で組み立てれば作業終了です。
ただ、ものによってネジで固定されているものもあるため、その場合はネジを外してから先程と同様にマイナスドライバーを使って分解してください。
注意点として交換する前に電池のサイズの確認をしましょう。
リモコンキーの種類によって電池を2つ使用しているものもあるため注意です。
バッテリー上がりだった場合の対処法
電池切れと同様に多いのがバッテリー上がりです。
バッテリーが上がってしまった時の対処を紹介します。
専門業者に連絡する
予め前兆があったうえでバッテリー上がりになってしまうという事はあまり無く、いつも突然バッテリー上がりというトラブルが発生します。
そんな時に自分で対処する方法や準備があれば問題ありませんが、その準備や知識が無かった場合は迷わず専門業者に連絡しましょう。
適切な電話対応や直ぐに助けてもらえる事や自分で無理に解決しようとすると逆に二次トラブルになってしまう可能性もある為、少しでも不安要素がある場合はお願いしてしまう事が一番です。
自分で対処する
バッテリー上がりだった場合の自分で対処する場合はどのような方法があるのでしょうか?1 ブースターケーブル、ジャンプスターターを使う
上がってしまったバッテリーを一時的に復活させる方法としてブースターケーブル、ジャンプスターターを使い電気を供給する事で上がってしまったバッテリーでもエンジンを始動させる事ができます。
ブースターケーブルの場合は救護車両としてもう一台車のバッテリーから電力を供給する必要があり、方法としてはプラスとマイナスのケーブルをバッテリー上がり側と救護車両側に接続して救護車両側にエンジンを始動して2~3分待機します。
バッテリー上がりの車両のエンジンが始動する事ができたらケーブルを取り外して作業終了です。
始動できた後は直ぐにエンジンを切らずにある程度充電さえるようにしましょう。
ジャンプスターターの場合は救護車両の必要はなく、ジャンプスターター本体に蓄電されている電力を使う事でバッテリーに電気を供給する事でエンジンを始動する事が可能です。
2 バッテリーを交換する
もしバッテリー上がりが出先では無く自宅の駐車場などで起こった場合は自分でバッテリーを交換する事で解決します。
バッテリー交換をする前に自分の車のバッテリーサイズと交換に必要な工具を用意する必要があります。
必要工具は車種によって異なりますが主にメガネレンチとラチェットとラチェットに使うソケットがあれば交換する事ができます。
注意点として、交換時は必ずエンジンを切って作業するようにしてください。
外したバッテリーのケーブルがボディーに接触しないよう十分に注意しましょう。
まとめ
車のリモコンキーでドアが開かなくなってしまった時の原因と対処法をご紹介致しましたが、リモコンキーの電池切れやバッテリー上がりなど様々な原因で使用する事ができなくなってしまいます。
定期的に電池の交換や車のバッテリー交換そして個人的にはリモコンキーを一緒に洗濯してしまうことによる水没などは十分に注意してください。