2019年のJAFの公式ホームページにてロードサービス救援データを確認すると一般道路、高速道路での故障内容によっての出動件数が確認できます。
一般道路では、1位に過放電バッテリーによる故障、高速道路の場合には4位となっています。
その他にはタイヤのパンク、インキー、燃料切れなどがありますが、総合的にみるとバッテリーによるトラブルによる出動件数が格段に多い事がわかります。
件数だと約70万件以上です。
何故、ここまでバッテリー上がりによるトラブルが多いのでしょうか?
今回はバッテリー上がりの原因や症状、対処法方などを紹介致します。
1 バッテリーによるトラブルが多い原因とは?
バッテリー上がりによるトラブルが一番多い原因とはいったいどのように理由があるのでしょうか?
長期休暇の時期の発生件数が多い
年間を通して見ても故障内容で一番多いのはバッテリーによるトラブルが多いですが、特に長期休暇の時期、ゴールデンウィーク、お盆、年末年始などの実家に帰省する、旅行など車を使用して外出する事が多くなるとバッテリーによるトラブルやその他の故障によるトラブルが多くなる傾向にあります。
原因として、バッテリー本体の劣化や、その他の故障による発電不良、普段車を乗らない方が久しぶりに乗る為に、車の定期的な点検を怠っていた事による故障が主に原因として考えられます。
バッテリー本体の寿命、劣化
バッテリー本体の寿命でバッテリー上がりとなってしまうケースが頻繁にあります。
バッテリーの交換目安時期は約3年となっていますが使用頻度などによって変化するために、交換してまだ1年しか経っていない場合でもバッテリー上がりになってしまったという症状もあります。
バッテリーの消費電力が増えたため
近年の自動車は従来の機械式から電子制御式に変わり、始動時に必要な電力やメーターの時計などの常時供給する電力以外にも様々な電装品が追加される事でバッテリーから必要とする電気の量が増えつつあります。
それにともなって、バッテリー本体もメンテナンスフリーのものやアイドリングストップ対応のバッテリーが作られるようになる事で消費電力をリカバリーできる性能を持ったバッテリーがあります。
しかし、消費する電力が多くなってしまう事によって受けるバッテリーの負担も大きく、シガーソケットから変換して携帯の充電をする事ができる、車載用空気清浄機や、冷蔵庫、電気毛布などと続々と簡単に電源を取ることで使用する事ができるカー用品が発売されている中で使用する頻度や同時に複数使うなど状況を異なりますがバッテリー上がりや充電量の低下の原因になってしまう可能性もあります。
季節によるバッテリーの負担
先程のバッテリーの消費電力の内容を話しましたが、季節によってもバッテリーへの負担は変わってきます。
秋から冬にかけては気温が低く、車を乗るとまず車内を温める為エアコンの設定温度を高めに設定します。
暖房の場合はエンジンからの熱を使用する為バッテリーの負担はそこまでないかと思います。
しかし、夏場の場合はエアコンの設定温度を下げる他にエアコンのコンプレッサーや電動ファンの作動をする必要があり、消費する電力は大きく変化する訳ではありませんが、冬場より夏場の方が負担は大きいです。
運転する頻度や距離
自動車を運転する頻度や距離数にもバッテリー上がりの原因は関係してきます。
バッテリーはエンジン始動時の電力以外に電装品や様々な所で電気を消費しています。
また、車を乗っていない時でも自己放電と言って自然と電気を放電してしまうため、1週間車を乗らなかったらバッテリーが上がってしまっていたというケースも頻繁にあります。
そのためバッテリーが消費する電力と車両からオルタネーター(発電機)を使って充電する電力の量が釣り合っていないと結果的にバッテリー上がりとなってしまいます。
運転する頻度が週に2~3回の距離は3~4キロ程の買い物などで使用されている方で交換目安時期よりも早くバッテリーが上がってしまったといったトラブルがあります。
2 バッテリー上がりの症状
バッテリーが上がってしまうとどのような症状がでるのでしょうか?
電装関係が全て作動しない
バッテリーが上がってしまった場合は電装関係、室内灯や灯火類、キーレスでドアのロックアンロック、リクエストスイッチなどが反応、作動しなくなってしまいます。
また、プッシュスタート式の場合はスイッチが反応しない、キーを刺して回す場合は回ってもメーターが作動しない、点灯しないといった症状がでます。
エンジンが始動できない
バッテリー上がりになってしまうとバッテリーから始動時に必要なセルモーターを駆動させる電力の供給ができずエンジンをかける事ができなくなってしまいます。
また、バッテリーの電力が低下しているが完全に電力を消費してしまっていない状態だと、かろうじてエンジンがかかるか若干クランキングするがエンジンはかからないなどといった症状がでます。
3 バッテリー上がりの対処法、予防策
では、バッテリーが上がってしまった場合どのように対処すればいいのか?
予防策も踏まえてご紹介致します。
バッテリーが上がってしまった場合
バッテリーが上がってしまった場合は上がってしまったバッテリーを回復させるか交換するかの2つです。
回復さえる方法としては主にブースターケーブルを使用するやり方とジャンプスターターを使用するジャンピングといった方法になります。
どちらもプラス側の赤いケーブル、マイナス側の黒いケーブルの二本を上がってしまったバッテリー接続する事で電力を供給させてエンジンを始動させます。
注意点として稀に逆接してジャンピングしてしまったなどのトラブルがあり、場合によってはエンジンのコンピューターなど交換に費用がかかる部分の故障トラブルに繋がる可能性がある為作業する際には十分に確認した上でジャンピングするようにしましょう。
交換する場合はバッテリーサイズを確認してガソリンスタンド、ホームセンター、カー用品店などで購入する事ができる為一番値段安くかつ信頼性のあるバッテリーを選びましょう。
購入時の注意点として、アイドリングストップ車は車種やメーカーによってはアイドリングストップのデータを専用の診断機を接続してリセットしなくてはいけないものもあるため、リセット作業をしないとアイドリングストップが正常に作動しないなどの不具合がでる場合もあります。
予防策
バッテリー上がりを起こさないための予防策として、最初に定期的な点検が必要です。
毎日車を運転する前に点検しないといけない訳ではなく週に1回、月に1回程度の点検で大丈夫です。
点検方法としてはガソリンスタンド、カー用品店、ディーラーなどで点検をしてもらう方法は一番簡単で安心性があります。
もしも、その場でバッテリー状態が低下していた場合など交換してもらうこともできます。
個人的に点検をしたい方にはバッテリーテスター、バッテリーチェッカーなどがネットで販売されていますので、自分で点検してみるのもいいかもしれませんね。
また運転する頻度や距離が短い方には、定期的なアイドリングでバッテリーに充電するだけでも十分に予防策になります。
自宅にいる時に10分や20分アイドリングで放置するだけでもバッテリーには十分に充電をする事ができますので、あまり乗る頻度が少ない、距離が短いという方にはオススメの方法になります。
バッテリーの交換目安の約3年以外にも車種によってはバッテリーの劣化を早期発見する手段があります。
アイドリング車の場合は通常は走行中の車両が停止するとブレーキを離さない限りはアイドリングストップが作動してエンジンを停止しますが、バッテリーが劣化するとアイドリングストップ自体がオンになっていても作動しなくなってしまいます。
その他にも作動条件はありますが、アイドリングストップの有無も交換の目安の基準とするのもいいかもしれませんね。
4 まとめ
バッテリーによるトラブルは年間通して多く、まさか自分の車が突然上がるなんて!!
と思うくらい突然起こります。
しかし、上がる前の予兆に気づかない、交換目安時期を過ぎてしまっている、運転頻度が少なく距離が短い乗り方をしているなどと必ず原因はあります。
ゴールデンウィークやお盆、年末年始で楽しい帰省や旅行や日々の通勤や買い物で嫌な思いをしない為にも定期的な点検や交換をするようにしましょう。
バッテリーが突然上がってしまった場合、車載道具でブースターケーブルやジャンピングスターターを持っている場合は自分で対処できますが、もしも持ち合わせていなかったり、ロードサービスに未加入だったりしたときは、修理業者に依頼しましょう。
修理業者に依頼する場合、料金の相場は「10,000円〜20,000円」程度です。場所や時間帯、車種等によって料金が異なる場合が多いです。弊社では年中無休で電話相談を受け付けており、ご依頼のタイミングにもよりますが最短5分で現場にお伺いが可能です。バッテリー上がりでお困りの際はご連絡ください。